日本一やさしい条文・判例の教科書

法律の勉強をし始めると、まず勉強する対象は条文ということになります。
条文が存在しなかったり、存在していても条文の解釈に争いがある場合は判例が存在しないか確認します。
この判例の勉強は難しいです。
何を勉強すればよいのか、わかりにくいと思います。
その判例の取扱について有益な情報を与えてくれるのが本書です。
日本の裁判の仕組み上、判決はその事件を解決するためだけに出されるのであって、他の事件には言及しないことが多いため、ある判例の判断が、事案のどの部分に着目し、どういう理論で結論に至っているかを導き出すのが難しいのです。
判例をある程度理解するには、要件や効果を定めた実体法以外に裁判手続きを定めた訴訟法の知識も必要になります。
勉強し始めでいきなり訴訟法に詳しいということはないと思いますので、入門段階で判例の完璧な理解というのは無いと思ってよいと思います。
判例の勉強が難しいのは法律の勉強が大分進んでも変わりありません。
入門段階では本書などを使い、まずは判例の取扱についてのイメージを掴みましょう。
取り扱いについてのイメージが掴めていないまま、判例集などを読み漁ってもほとんど学習効果はないと言ってよいでしょう。