創業融資の返済額については手元に残りそうな利益を基準に返済額を決めていくという記事を以前書きました。
これは、本当に開業前に融資を受ける場合は収入の実績がないわけですからあくまで予測を元に返済額を決めることになるわけです。
実際には開業時ではなく、ある程度営業してから融資を受けて返済していく場合もあるため、開業後の借り入れについても書いてみたいと思います。
開業後の借り入れの返済額を決めるには、キャッシュフローという考え方が重要だと思います。
キャッシュフローとはこの言葉をそのまま日本語にしたとおりお金の流れのことです。
実際の会計で記帳などをする場合、会計上の取引が生じると仕訳を行うため、掛け取引などの場合、会計上の取引は生じているが、実際の現金は動いていないということがありえます。
そのため帳簿上の損益ではなく実際の現金の流れを把握しておくことが大切になるのです。
お金を返済する場合は実際に手元にあるお金で返済しなければなりませんので、帳簿上の収益ではなく実際の現金がいくら手元にあるかが重要になるのです。
返済額は毎月多くしたり少なくしたりはしないと思うので、これまでの1年間のキャッシュフローである純利益と減価償却費を足した金額を元に、毎月の返済額を出してみて、月次のキャッシュフローで返済可能かどうか確認するというのが現実的かと思います。
イメージとしてはクレジットカードを使った後に引き落とされる額を引き落とし口座に入金しなければならないと思いますが、毎月の収入と利用額の時間的なズレを調節しながらやりくりしていると思います。
これを、収入も一定ではないし支出も事業展開によって一定ではないものを少し額が多い状態で管理していくような感じです。
買い物の場合、年収よりも月収から引き落とされても大丈夫な額かどうかを考えて買い物すると思いますが、事業の場合はより長期的な視点で1年の収益から借入可能な額でかつ返済可能な内容にしていかなければならないわけです。
収入や支出が一定でない分キャッシュフローという考え方でお金の流れを捉える必要が出てくるのです。