選ぶよりも先にすること
開業するとネットビジネスでない限り店舗や事務所が必要になります。
ネットビジネスでも自宅でできなければ事務所を借りることになります。
特にお客さんが直接訪れる商売の方は立地や店構えが重要です。
飲食店などでは営業できる場所が限られるため条件が厳しくなります。
飲食業の経験者にとっては当たり前ですが、広い企業用の賃貸物件があっても、そこで勝手に飲食店を開くことはできません。
オーナーさんが飲食店の営業を認めていないと商売には使えないのです。
更に、飲食店でも風営法の許可が必要な場合は周りの一定の範囲内に保全対象施設がないことが要件になります。
慣れている不動産屋さんですと業種を伝えれば営業可能な物件を紹介してくれるはずです。
ただし、許認可が必要な場合は、許可取得可能な物件かどうか行政書士にも相談した方がよいです。
つまり風営法の許可が必要な営業の場合すべての飲食店用の貸店舗が開店のための物件候補にできるわけではないのです。
こうしていくつかの条件をクリアした不動産の中には大きく分けて3つのお店の状態がありますので予算や自分の商売に合わせて物件選びをすることになります。
物件を選ぶには、例えば広さだけとっても設備の大きさやそこで働く人の人数など考慮しなければならない事項も出てきます。
居抜き物件
他のお店が立ち退いた物件です。
一度営業に使用しているのでそのまま使えることも多いです。
メリットは内装にお金がかからないことです。
注意点は同じような商売をしていたのになぜ立ち退いたか理由をしっかり確認しましょう。
客数が少ないという理由の場合、そこで開業しても同じことになる可能性もあります。
ただし、不動産屋さんに聞いても、立地が悪く客数が少ないので閉店しましたとは言わないかもしれません。
スケルトン
中がほぼ空洞の物件です。
自分で間仕切りや内装を作り込める分イメージに近いお店ができます。
デメリットはお金がかかることと、そのお店の経験者でないと見た目重視で使いにくいお店を作ってしまう可能性があります。
上2つの中間
他の業態のお店が入っていた物件です。
居抜きほどそのまま使えませんが、少し手を入れると営業できる状態の物件です。
元あったお店と異なる業態での営業か可能かどうかはオーナさんに確認しなければなりません。
不動産屋さんに聞けばよいだけのことですが、場合によっては代わりに交渉してくれることもあるでしょう。
いつ開業できるかは重要です
自分の営業しようとしているお店が内装に手をかけなければならない営業形態なのかや自分の予算に応じて物件を選ぶ事になります。
内装工事の完成には時間がかかるので、完成するまでは当然営業はできません。
営業できない期間の賃料などは不動産会社やオーナーさんと交渉してみましょう。
また、風営法の許可が必要な場合、内装が完成していないと許可の申請ができません。
内装の工事期間以外に許可が下りるまでの期間がどれ位なのか、実際にいつ開店できるのかを把握した上で準備を進めないと、お金が出ていくタイミングとお金が入ってくるタイミングがズレてしまい資金ショートを起こす可能性があるのでご注意ください。
資金ショートまで行かなくても、開店時に営業資金が少なくなると仕入れの質や広告費にも影響が出ます。
お店を軌道に乗せるのが難しくなってしまいますので、開業スケジュールをしっかり組んで手続きをスムーズに進めましょう。