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基礎研究のハードル

本庶佑さんがノーベル医学・生理学賞を受賞しました。

がん治療に役立つ薬の開発に貢献する研究で成果を上げた方です。

免疫治療のきっかけになった薬の開発に役立ったのだそうです。

研究の話になると日本は遅れているという事が度々言われます。

基礎研究に対する国の支援体制が研究先進国に比べ少ないのだそうです。

医学、生理学分野では研究設備や研究費といったお金の問題にいきつく部分が大きいと思いますが、他の分野ではお金の問題だけではありません。

宇宙開発の研究などをしているとロケットを打ち上げるのに行政の許可が必要になります。

こうした問題をクリアするのは日本では大変です。

例えば規制法令でいうと航空法、消防法、電波法、火薬取締法などクリアしなければならない法律がたくさんあります。

研究のしやすい国では飛ばすために諸機関が動く体制が整えられているようです。

お金や認可のハードルが高いと優秀な研究者は外国へと出ていくことになります。

実際日本を離れ研究している人も多いようです。

山中教授のように優れた研究をしている方でもマラソンに出て研究費を稼いだり、研究成果は外国企業と組んで実用化ということになったりするようです。

優秀なプレイヤーはいるのに全体をマネジメントするコーディネーターというかプロデューサーのような役割をする人間が不足しているように思います。

国を含めて諸機関が環境を整えてくれればよいですが、そう簡単には行きません。

スポーツに爽やかさを求めても、最近はパワハラ問題などが出てきていますし、研究分野についても理研の問題の時に話題に上がったように研究費確保のための権力闘争のようなことも実際にはあるようです。

お金の動くところには、志のない人間も集まってきてしまうということでしょう。

基礎研究は規制の対象というより支援の対象として社会が動かないと人口減少の問題もあり、日本が衰退する要因の一つとなってしまう気がします。

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