私は日本の行政書士ですので普段は日本の法律に基づいた手続きや法律の内容について記事を書くことが多いのですが今日は韓国人と結婚していた外国人配偶者が韓国で離婚した場合の在留期間の延長についての韓国の最高裁判所の判決についてご紹介します。

事前にこの判決に関わるこれまでの韓国の裁判所の判断をご紹介します。

韓国人と結婚していた外国人配偶者の在留資格についての判断です。

これまでの裁判所の判断は韓国人と結婚していた外国人配偶者の在留資格は離婚の責任が完全に韓国人配偶者にある場合についてのみ在留期間の延長ができるという判断でした。

それが今回ベトナム国籍の女性の訴えによる上告審でこれまでと異なる判決が出ました。

細かく言うと破棄自判ではなく破棄差戻しですが下級審は同様の判断に従うものと思われます。

この判決によれば離婚の責任が外国人配偶者よりも韓国人配偶者の責任の方が大きいという事実だけを証明すれば在留期間の延長が可能になることになります。

この裁判の原告はベトナム人でしたが韓国の方と結婚している外国人には同じ基準で判断されます。

外国人配慮者の人権に配慮した判決と言えるでしょう。

日本人特に日本人女性はたくさん韓国に住んでいると思いますのでそのような日本人女性にとっては良い判決かもしれません。

もちろん日本人男性で韓国人女性と結婚して韓国に住んでいる男性もいると思いますので男性にも有益な判決です。

ただ日韓関係が良くない中、日本人と結婚しようという韓国人は優しい人が多いような気がするので韓国人の方が有責配偶者となって離婚するケースはもしかすると日本人夫婦の離婚より少ないのではと思ったりもします。

実際の統計は知りませんがこの辺どうなんでしょうか?

最後にもう一度確認しますがこの判決は日本の裁判所ではなく韓国の裁判所での判決ですのでお間違えのないように。