派遣社員の賃金について同一労働同一賃金ということが言われていますが厚生労働省は派遣社員の勤続年数に応じて賃金が上がるように指針を定めました。

3年勤務していれば3割賃金を上げるというものです。

同一労働同一賃金と同時期2020年4月から実施に移されそうです。

正規雇用と同一賃金を確保するための施策だと思いますが3割アップは困難だということは容易にわかります。

ほとんど同じような時給か逆に下がったという話も聞いたことがあります。

これは同じ事業やサービスは時間が経つほど価格競争に巻き込まれ企業はコストダウンを迫られるからです。

経営者側からすれば新しいサービスとして高価格を維持できる時期ならともかく労働者目線で経験やスキルに応じて賃金を上げなければならないとなると現在の競争に勝てないという実感しか無いのではないでしょうか。

厚生労働省からすれば企業の判断に任せればこれまでの競争原理から賃金は一向に上がらないため競争に関わる事業主に一律賃金アップを迫り賃金上昇に耐えうる者同士の競争にしたいということなのでしょう。

この結末はみなさんも予想する通り3年経って3割アップしていないことが明らかになる前に派遣切りや雇い止めが起こるものと思われます。

3年後に3割アップというのは3年後に突然賃金を上げるということではなく3年後に3割アップに到達するような賃金上昇を含む賃金体系を作りなさいということなのだと思います。

ただこれまでの流れに逆行するだけに実現は難しいのではないかと思います。