最近まで油と言えば脂肪が増える原因になり取りすぎると太るというぐらいの知識しかありませんでした。
健康番組などでも油の種類を上手く取らないと健康状態が保てないということが言われています。
どういうことなのか調べてみると摂取する油の種類により健康に与える影響が異なるのだということがわかりました。
動物性の油(脂)より植物性の油(脂)の方が良いのだと言われることもありますがどうもそうとは言い切れないようなのです。
植物性の油でも加工時にトランス脂肪酸ができ体に悪影響を与えることがあります。
動物性の油にもトランス脂肪酸が含まれていますが今の食生活では植物性脂での加工時にできたトランス脂肪酸を多く取り込んでしまう可能性が高いのです。
トランス脂肪酸は心筋梗塞のリスクを高めるとも言われていてWHO(世界保健機関)も1日の摂取量を1%未満にするように勧めています。
このトランス脂肪酸が認知症リスクも高めるのではないかという研究が発表されました。
因果関係が特定できておらずまだ検証が必要な段階ですがトランス脂肪酸と認知症には相関関係ないし因果関係があるようなのです。
九州大学と神戸大学の研究チームが10年間追跡調査を行った結果トランス脂肪酸の摂取量が多い人の方が認知症の発症率が高い傾向があることがわかりました。
植物性油が全て悪というわけでもありませんがコレステロールを気にして植物性油を使ってもこのトランス脂肪酸を摂取してしまう可能性もあります。
体に良い油という場合の「体に良い」は体の細胞膜などを作るのに役立つという意味も含んできます。
細胞膜が健康な状態に保たれていなければ体に良いという他の栄養素をとってみてもきちん体に取り入れることができないということになります。
栄養に関することなどは出尽くしている感がありますが日々研究が進歩しているので栄養についてはもちろんですが新しい情報も取り入れないと体に良いと思って悪いものを摂取してしまうということが起こりえます。