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リユース(リサイクル)考

リユースに関するニュースを見ました。

この手のニュースを見るたびに思うところがあるのでそれについて書いてみたいと思います。

私が見たニュースは使わなくなったランドセルを無償で小学生のいる家庭に渡すというものです。

家計は助かるでしょうし使わなくなったものなのでどう処分するかは自由だと思います。

ただこの件に限らずリユースにはいくつかの問題があるように思います。

リサイクルにも共通する問題です。

まずそのモノに知的財産権などが絡んでいる場合です。

基本的には購入した人が処分するのは自由だと思いますが複製(コピー)などを作って譲渡すると知的財産権を有する人の権利を害することがあります。

モノだけでなく目には見えない権利も保護する必要があります。

次に知的財産権の問題などがないとしても本来であれば新しいものを購入する人が買わなくなってしまうという問題があります。

リユースされるモノはたいていその商品を作っている生産者がいるわけで、あまりリユースを進めてしまうと生産者の利益を害することになります。

生産者は必ず儲からなくてはならないということはありませんが正当に商売をしている人の利益を一方的に害するのは不公平なような気もするのです。

通常公正な取引や独占禁止法というと企業側の行為が問題となりますが、企業側の行為を問題にするならば消費者側にも一定の自制があっても良いと思うのです。

家計の苦しい家庭など本来その物自体が買えない家庭などでリユースされる分には売上にも影響が少ないので賛成できます。

ただこの手のリユースを無制限に実施するのは生産者の利益を極端に害することになるのではないかと思うのです。

その結果プレイヤーが減れば競争が鈍り商品価格に跳ね返ってくる可能性もあります。

だったらそれに任せておけば問題ないではないかという人もいるかも知れませんが、そのような放置の行き着く先まで待つことは犠牲になる人や犠牲になる時間が多くなりすぎるように思うのです。

生産者も消費者も二者一両得になるには一両損するタイガーマスクの存在が必要なのでしょうか。

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