高校生がいるご家庭の方はご存知かもしれませんが、現在高校生が利用するポータルサイトで学習内容や部活動の実績を記録する「JAPANe-Portfolio」というシステムがあります。

大学入試改革の一環として導入されたシステムで生徒の主体性を評価できるシステムとして大学入試に活用するために作られたものです。

全国で約18万人の高校生が利用していると言われています。

運営元は一般財団法人教育情報管理機構ということになっています。

このポータルサイトの運営許可を文部科学省が取り消す方針でいるようなのです。

理由はこのシステムは昨年から導入されたのですが今年の入試で利用する大学が少なく財政上の安定が見込めないからなのだそうです。

昨年から導入されたシステムなら1回の入試だけで判断するのもどうかと思いますが、実用性の点であまり評判が良くないのだと思います。

システムの実際の運営はベネッセコーポレーションが行っておりシステムの利用にはベネッセコーポレーションのIDを取得する必要があります。

教育に関するシステムなので教育専門の事業会社の力を借りようという動機はわかるのですが、一般財団法人や教育大手の会社など運営の仕組みが見えてくると、本当に高校生のためだけに作られたシステムなのだろうかと疑問に思ってしまいます。

大学入試の英語民間試験導入の延期といい、大学入試を改革してこれからの日本を支える人材を育てるというより大人の都合で混乱を招いているだけに見えてしまいます。

技術革新が進んでいる時期なのでこれまでと違った対応が迫られているという事情もあるのだと思いますが、官主導で行っている改革がことごとくうまくいかないのを目の当たりにすると改革が必要なのは大学入試制度ではなく文部科学省なのではないという気すらしてきます。