キムチについて中国と韓国の間で論争が起こっているようです。
ことの発端は中国の泡菜(パオツァイ)の製法が国際標準化機構(ISO)の認定を受けたことが、韓国のキムチ文化を奪おうとしているという反感を買ったようです。
二重の意味でソウルフードに関わる問題です。
泡菜(パオツァイ)とキムチは一応別物のようで国際標準化機構(ISO)も韓国のキムチに適用されるものではないという発表を行っています。
韓国政府もISO認定と韓国キムチは無関係というコメントを発表しましたが、あまり効果は無かったようです。
キムチの問題だけなら両方の料理の歴史などを調べることによって一応別物だということで落ち着きそうなのですが、反応が過剰だとそれで収まりがつきません。
中国側も韓国人は他国のものを直ぐに韓国起源だと主張するというようにキムチ以外のことにも反応が拡大してしまいます。
インターネットなどの普及により他国のものでも情報が手に入りやすくなり、お互いの文化の共有が可能になってくるので相互理解が進みそうな気もするのですが、このような形でナショナリズム的な意識が吹き出すことは不思議な感じがします。
ただこの手の議論は自分の国に似たようなものがないと冷静に見ていられるのですが、いざ当事者となってみると「いやいや違うでしょ」とヒートアップしやすいということができます。
泡菜(パオツァイ)でもキムチでもいいので美味しいキムチをネットで探したいと思います。
日本ではキムチが一般的なのでキムチと書いたのですが、この手の問題は表現の仕方が難しくなります。
以前船会社の人から世界地図上に自社の船の運行状況がわかるポスターについて国境線を書くとある国からクレームが付き、その国の人の言うとおりに国境線を変更すると、別の国からクレームが付くので、結局船の写真で国境線をごまかしているという話を聞いたことがあります。
その話を思い出してしまいました。