東京オリンピックで開会式のショーディレクターの職に就いていた小林賢太郎氏が現役の芸人当時に、ホロコーストをネタにしていたとして解任されました。
国際的なイベントであり、歴史的に見ても非人道的な行為だったことは間違いないので、このようなネタについて抗議をするのは仕方ないことだと思います。
公的な役職ですから退任に追い込まれるのもやむを得ないかとは思いますが、ネタの内容や過去の出来事である点を考えると、差別主義者や非人道的な人間であるかのうような叩き方をするのは不適切なのではないかと思います。
ここで正面から小林氏を擁護してしまうと、人権団体やユダヤ人団体と揉めることになるので、それは避けたいという気持ちからの今回の解任騒動なのだと思います。
そのため少し時間が経ってから、日本国内だけでも小林氏の名誉回復的な措置はあっても良いのではないかと思います。
小林氏の人となりは知りませんし、それ程コアなファンではありませんが、私の中ではラーメンズは好きなコンビのうちの1つでした。
テレビに出る芸人さんは何かステレオタイプな芸人のイメージに合う立ち居振る舞いでないと受け入れられないようなムードがテレビ業界や芸人さん同士の間にあるような気がします。
そんな中でラーメンズは他の芸人さんとは少し違った印象があったことも好きなコンビだった理由の1つです。
今回これだけ対応が早かったのは、ユダヤ系の人は世界の経済界で大きな力を持っているため、オリンピックのスポンサーへの配慮などもあったのだと思います。
ホロコーストを肯定するわけではなく、人や表現に対する評価を誤っていないかという疑問が私には残ってしまうのです。
この件に関し元新潟県知事の米山隆一氏がツイッターで「人生の一時期不適切な冗談をネタにしていたけれど、その後それを改め、人を傷つけないお笑いの道を歩み、事が起こってこのコメントを出す人を、言語道断と言って叩ける人はどれほど立派なのかと思います。またこの人を多少なりとも擁護しない日本政府は何なのかと思います。」とツイートしています。
政治家の中からこのような意見が出てくることにホッとしています。
オリンピックや政治の中枢にいる人達は一様に小林氏に対する拒絶反応を見せています。
これは失言とは逆に、人種差別やホロコーストという人権侵害や戦争犯罪につながる問題について、拒絶反応を示すことで、自らの良識を示したいという政治的なメッセージに見えます。
まるで部下のミスを叩くことで相手に媚びを売る上司のようです。
これが小林氏の演出だとしたら笑いのネタとして成立していたのですが、そうも言っていられない状況になってしまっています。
解任後のフォローも必要では
