昨日、技能実習生について入国制限が緩和されるということをこのブログの記事で書きました。

他の在留資格についても明日から入国できるようになります。

これまで就労系の在留資格や在留資格を取得している留学生でも日本への入国が制限されていたため、相当支障が出ているということを書いてきました。

日本で働く予定の人や日本で勉強する予定の人は在留資格が取得できれば、日本へ行く準備のために仕事を辞めてしまったり、住んでいる家の契約を解除してしまったりするからです。

本国で生活の基盤が無くなっているのに、日本に入国できない状況が続いている人もいました。

留学生の場合はそれだけではありません。

大学生であれば将来設計などにも関わりますし、大学院生では更に影響は大きくなります。

その分野の専門家ですので、特に実験などが必要な分野では、研究が進まないということになります。

単なるステータスの問題ではなく、この2,3年の間に国際的な人流が滞ったことによってどれだけ学問的な研究が遅れたか、その影響は計ることが大変困難です。

経済的な損失額はよくシンクタンクなどの見積額が発表されたりしますが、学問的な研究成果はどの分野がどれだけ遅れたかということは把握することが難しいのです。

先端の研究であればあるほど理解している人は少ないわけですから、どのような研究がどれだけ遅れたかは、研究している本人でないと把握することが難しいわけです。

リモートでも研究できる分野は、研究を続けられますが、実験施設などを使用しなければならない場合は日本に入って来られないことには、事が前へ進みません。

ただ、「スケートは夏に上手くなる」などと言われることがあるように、コロナ下で実験などができない間に新たな着想やひらめきがあった人がいれば、新たな発見も出てくるかもしれません。

災いが転じた福が来ることによって、遅れが後退とならなくなるかもしれません。