外国人に住民投票を認める条例が昨年、東京の武蔵野市で議会の審議にかけられました。
結果は否決ということになりました。
その後しばらくは話題にならないというのが普通だと思います。
しかし武蔵野市では半年も経たないうちに、改めて住民投票制度について検討しようという勉強会が開かれています。
改めて、ここで外国人の権利について確認しておくと
まず、選挙権については
国政レベルでは認められていません。
地方議会では認められていないものの、法律で認めることは否定されていないと考えるのが通説的な考え方です。
次に、直接民主制的な制度については
国民投票は外国籍の人には認められません。
地方の住民投票については条例により認めることは否定されていません。
外国人に選挙権や国民投票が認められていないのは国民主権にかかわるからというのが、その理由です。
地方レベルの問題については直ちに保障されていないものの、法律や条例があれば主権に対する影響はそれ程大きくないため、認めることができると考えられているのです。
そこで昨年、武蔵野市では外国人に住民投票を認める条例を制定する動きがありました。
結果的には否決されましたが、改めてこの問題についての勉強会が開かれています。
「住民投票条例の制定をめざす武蔵野市民の会」という勉強会です。
弁護士の先生が代表を努められているということもあるでしょうが、地域のことや外国人のことについて、自分たちの問題として考えることは、これから外国人が増えるが予想される日本でとても大切なことだと思います。
人権問題として外国人にも認めて当然と考えているわけではありません。
国民主権や日本人の参政権の脅威になるのではという意見もあります。
大切なのは誰かが決めてくれるのではと考えないことです。
「誰か」がすべて外国人になってしまう恐れもあるのです。
地方自治が民主主義の学校と言われるとおり、地域の問題を通じて、国全体のあり方も考えていかなければなりません。