卑弥呼の時代のイメージというと、髪を左右両方で結んで、生成りの服を着ているというステレオタイプなイメージが浮かびます。
時代が離れすぎていることや、資料が少ないことから、あまりリアルなイメージは持てません。
しかし、日本人の先祖であることは間違いないわけですから、人として同じような生活もしていたはずです。
今だに邪馬台国の場所は特定できていませんが、有力な候補の1つである奈良県の纒向遺跡から考古学的な資料が出土しました。
3世紀前半の犬の骨です。
昔の人も現在と同じように犬と一緒に暮らしていたわけです。
この犬の骨を調べてわかったことがあります。
柴犬よりも大きかったということです。
この時代の人間は現在よりも身長は低かったと思われますが、犬は案外大きかったということです。
もちろん出土した1頭の犬だけから断定はできませんが、おそらくこの1頭だけではなく柴犬よりも大きな犬種が一般的だったのではないかと思います。
犬の先祖と言われるオオカミの1種であるニホンオオカミも、この時代には生きていたでしょうから、よりオオカミに近い体型だったのかもしれません。
人間も今よりも食べ物を入手することが困難な時代だったと思いますので、大きめの犬が食べるエサを確保するのも大変だったと思います。
それだけ大変な思いをしてまで飼う価値があったということが想像できます。
先程書いたとおり邪馬台国の場所はわかっていませんが、纒向遺跡が邪馬台国だった場合、この犬が卑弥呼のペットだった可能性だって無いとはいえないことになります。