奈良県の奈良西署が今年1月に5発の実弾を紛失したと発表していました。
厳重に管理されているため当然、署員に疑いがかかります。
紛失当日、拳銃庫で点検をしていた20代の巡査長が取り調べの対象になりました。
ここまでなら無理もないといった感じですが、ここから取り調べがエスカレートします。
この署員、連日取り調べを受け、「おまえしかおらん」「確定している」「どうせアウト」など完全に犯人として自白を強要されることになりました。
後日、県警本部が実弾を少なく配布していて、もともと署内に紛失という事実自体がなかったことがわかりました。
おそらく、「拳銃や弾は厳重に管理されている」→「「署員しか出入りできない」→「当日出入りしたのは巡査長だ」→「こいつしかいない」
という図式で冤罪が作られそうになったのだと思います。
この件に限らず、結局、似たいような思い込みで、冤罪が生み出されるのだと思います。
この手の事件の悪いところは、無実の人が犯人にされることだけではなく、本当に犯人がいる場合に、そちらの捜査が進まないということが起こるところです。
更に、通常の捜査がしにくくなリ、本来、自白を含めた証拠により立件できたものが立件できない事件が出てくるおそれもあります。
一部の不正や、失態によりがんじがらめになリ、普通に捜査できないという事態は避けてもらいたいものです。
この巡査長には、辞めずに冤罪を生み出さない捜査をする警察官になってもらいたいものですが、どうなるかはわかりません。
奈良県に損害賠償を請求していますが、その裁判の過程で録音した音声が公開されることになりそうです。