円安が進んでいます。
輸入する物の値段が上がっているので、国内のあらゆる物の値段が上がります。
コスト上昇は特定の業界に限ったことではありません。
普段あまり聞かないところへも影響が出始めています。
学校です。
大学の経営にも深刻な影響を及ぼしているのです。
電気、ガスの料金が上がっているので、大学のように大勢の人間が集まる施設では影響が深刻です。
スーパーコンピュータは性能がスーパーなだけでなく、電気の使用量もスーパーです。
そのため、スーパーコンピュータの研究をしている学校では、電気代が捻出できないため、スーパーコンピュータを停止する学校も出ています。
変わったところでは、大学の図書館への影響です。
大学では、海外の電子ジャーナル(研究雑誌の電子版のうようなもの)を購読していますが、この料金は通常、現地通貨やドル建てになるため、円安だと値上がりしたのと同じ状態になります。
他の書籍の購入を減らすなどの影響が出ています。
このような影響もあって、私立大学の22%にあたる学校が、中長期的に学費の値上げを検討しています。
大学だけでなく、高校でも中学でも生徒の数が多い学校では、経営に大きな影響が出てきています。
東京都では2020年から、年収910万円未満の過程では私立高校の学費で補助が受けられ、実質無償になっています。
そのため、高校では日本の方が安くなりそうですが、大学の場合、特に、地方から都市部で1人暮らしする学生の場合、場所によっては海外留学の方がトータルで安上がりという事態も考えられなくはありません。