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カギはROR1、乳酸菌じゃありません

がん治療の研究が進んでいます。

外科的な手術だけでなく放射線治療などの方法にも様々な手段が出てきています。

それでも手術後の再発や転移が出てくる場合もあります。

一部のがん細胞を取り除いても、がん細胞を生み出すがん幹細胞が上手く取り除けていないと、再発すると言われています。

熊本大学の研究チームが膵がんのがん幹細胞を特定する方法を発見したと発表しました。

研究の過程で、がん細胞も一様ではなく、様々な種類があり、がん幹細胞にあたる細胞にはROR1という蛋白質が多く存在することがわかりました。

ROR1はがん細胞を効率よく作り出し、抑制することで転移が起こりにくくなるということもわかりました。

転移はがん細胞が血液などで体の他の場所へ運ばれることにより起こると思っていたので、単なる移動という要因以外も起こりやすい原因があるということがわかり、転移防止への期待も高まります。

ROR1の生成を抑止したり、機能できなくする薬が開発できれば、治療が難しいと言われている膵がんの治療に役立ちます。

また、このような薬が、他のがん治療に役立つ可能性も出てきます。

アルツハイマーもある種の蛋白質が脳内に貯まることが原因ということがわかってきています。

どうも、生命の危機を生じる病気には蛋白質をコントロールすることがカギになっているようです。

栄養素の1つである蛋白質が、生命の危機の原因にもなっているというのは不思議な感じがします。

おそらく良いも悪いもなく、少し機能のバランスが崩れるだけで、生命システムの崩壊が始まるのではないかと思います。

それだけ人体が精妙にできているということでもあります。

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