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中国の国内消費の問題だけでは済まない

先月末に福島第1原発の汚染処理水の海洋放出が始まり、中国(中華人民共和国)が日本の海産物を全面輸入禁止にした波紋が広がっています。

日本政府は厳重に抗議するとしていますが、経済問題や外交問題にも利用されることは想像できていました。

中国人が抗議の意味で、日本産の海産物を食べなかったり、不買運動を繰り広げることも想定はできましたが、問題はそれだけでは済まないようです。

中国が全面的に輸入を禁止するということは、食べないだけではないのです。

日本の食品は、海産物に限らず、中国で加工されているものは相当数に登ります。

放射能汚染を気にして、海産物を全面輸入禁止にするということは、加工のための材料としても、日本側が輸出できないということになります。

つまり加工を中国に依存しているメーカーは製品の製造自体が止まってしまう可能性があるのです。

現在、国内加工に切り替えようというメーカーの動きもあるようですが、すぐに対応できるところとできないところが出てくると思います。

禁輸措置に対する政府の支援額が思っていたよりも大きいなと思っていたのですが、食料としての消費分だけではないことがわかり、納得した次第です。

そうすると、食料としての消費分なら、輸出が減る分を獲らないようにするなど調整もある程度できますが、加工用の材料は減らすというわけにも行きません。

禁輸措置が解除されるまで、海産物加工メーカーはダメージを受け続けることになります。

海産物輸出が必要な業者を国内消費で支援する必要性は思っていた以上に高そうです。

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