手塚治虫さんのマンガの代表作「ブラック・ジャック」の新作が、11月22日発売の週刊少年チャンピオンに掲載されます。
もちろん、手塚治虫さんは既に亡くなられているので、新作を描くことはできません。
未発表原稿が発見されたわけでもありません。
それでも、新作が作られたのです。
どうやって作ったかと言うと、複数のクリエイターが、AIにオリジナルのブラック・ジャックを200話以上学習させてプロンプト(指示文)を作成し、それを更にAIに読み込ませてストーリーを完成させました。
ネームや作画は、人間であるクリエイターが描いたものです。
32ページの読み切り作品です。
もちろん勝手に作ったわけではなく、息子さんである手塚プロダクションの手塚眞さんが総合プロデューサーとして参加している公式なものです。
ストーリーの詳細は、ネタバレになってしまうので避けますが、機械の心臓を持つ患者にブラック・ジャックが挑むというものです。
最近、創作活動にAIを活用して、新たな作品を生み出すという試みが活発に行われています。
古いテープ音源から、ジョン・レノンのボーカルを抽出して、ビートルズの未発表曲が発表されたことも記憶に新しいところです。
手塚治虫さんは、作品の中に未来を予測したかのうようなものが描かれていることが多い漫画家として知られています。
その手塚治虫さんの作品で、亡くなった漫画家の新作を読むことができる時代になったことには感慨深いものがあります。