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災害とデジタル技術

被災地での本人確認にマイナンバーカードの活用が期待されましたが、非常時にマイナンバーカードを持ち出せている人がいるかという問題や読み取る側のシステムの問題などで、結局交通系のカードであるSuicaが使われています。

政府は避難者にSuicaを配り、登録してもらうことで避難所感での移動や支援物資の配布の有無を管理できるようにしています。

先程書いたように本来マイナンバーカードで行いたいところですが、読み取りの問題や情報をリアルタイムに更新していく必要からSuicaが使われることになりました。

ただ、その辺の判断はデジタル庁でついていたようなので、現時点で無理にマイナンバーカードでの運用にこだわらなかったのは正解ではないかと思います。

避難者の中には持病を抱えていたり、薬を服用している人がいるので、マイナンバーカードで健康保険証とお薬手帳両方の機能が使えれば本人確認を含め避難生活には非常に便利なはずです。

ところが、やっと普及率が上がってきたマイナンバーカードも保険証としての使用はあまり評判が良くなく、返納する人まで出始めています。

病院側もマイナンバーカードの健康保険証としての利用だけでなくデジタル処方箋の活用が進めば、両者をリンクさせ医療でのペーパーレス化とともにスムーズな処理が可能になると思いますが、デジタル処方箋を利用している医療機関が全国で約30箇所しかないことがわかっています。

普段便利な電動化された自動車も水没すると窓さえ開かなくなるのと同様、デジタル化され便利に思えるシステムも災害時には電気やシステムをどう確保するかという問題に直面します。

仮に現行のマイナンバーカード制度を維持するなら、アプリ化してスマートフォンでの利用というのが現実的なのかもしれません。

昨年後半、半導体不足から新規発行が一時停止されていたSuicaを避難者向けに確保できたのが不幸中の幸いといったところでしょうか。

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