サイトアイコン リーガルコネクト行政書士事務所のブログ

平等でも処方は同じにならないはず

3月8日は国際女性デーだったそうです。

報道各社によって、ジェンダー平等に向けた記事が世界同時配信されましたが、その中に興味を引く海外の記事がありました。

女性の罹患率の高い病気について原因の究明も進んでいないし、薬の効果についての臨床試験も上手くできていないというものです。

男性と女性では特定の疾患への罹患率に差があるのだそうです。

つまり男性がかかりやすい病気と、女性がかかりやすい病気があるということです。

統計に頼らなくても、結論については身の回りで起きていることと一致するので、何を今更という方もいらっしゃると思います。

ただ、この原因の研究があまり進んでいないため、治療法について薬の臨床もあまり進んでいないということを書いた記事でした。

アメリカ(U.S.A)の国立保健研究所は、随分前に臨床試験で女性を平等に扱うように命じています。

ところが、性差が反映されるところまで臨床試験で細かな試験が行われているわけではないのです。

確かに、日本でも小児の場合は薬の量が少なく処方されるとか、妊婦の場合に飲まない方が良いとされる薬があるというのは聞いたことがありますが、若い女性はこの薬、年配の女性はこの薬というのは、あまり耳にしません。

体の仕組みやホルモンバランスなど、性差による疾患への罹患率の違いが、治療法の違いにまで現れるには、まず原因の究明がなされなければなりません。

原因究明によって、もたらされるのは新薬への期待だけではありません。

現在既に処方されている薬についても、男女で効果が異なるのかどうか、よくわかっていないのです。

臨床試験で性差による違いにまで手が回っていないということは、そういうことなのです。

これから原因の究明が進み、薬の効果の違いなどが明らかになることに期待したいと思います。

きっと男性の病気の原因についても新たに分かる部分が出てくると思います。

モバイルバージョンを終了