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原発だめなら貯蔵施設建設の愚

山口県の上関町で、原子力発電所から出た使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設に向けて、中国電力が調査を進めています。

元々、中国電力が原子力発電所の建設の準備を進めていましたが、福島第一原発の事故を受け中断されていました。

原子力発電所の建設は中止するけれども、代わりに中間貯蔵施設を建設するという発想です。

このブログでたまに書いている高レベル放射性廃棄物の最終処分場とは別の話です。

こちらは、最終処分場ではなく、中間貯蔵施設です。

中間だから安全というわけではありません。

何も処分がなされていない分、使用済みの核燃料をそのまま容器に入れて保管するということです。

どこかに造らなければならない問題ですが、このような核燃料廃棄物を日本の中に、どんどん蓄積させていかなければならない原子力発電を推進する理由がよくわかりません。

地元住民も当然反発しています。

中間貯蔵施設や最終処分場が必要になり、結局日本全国に原子力発電所がある異常、相当の数、相当の広さの貯蔵施設や処分場が必要になります。

日本では人口減少により、自治体の4割ほどが消滅する危険があると言われています。

人が減ってしまった地域にはこのような貯蔵施設や処分場が造られる可能性があります。

人が多くても少なくても、簡単に保管をやめられない物質の保管施設ができるということ自体、その地域の自然環境にとってメリットはありません。

補助金、交付金目当てに、このような施設を受け入れざるを得ない自治体も出てくると思いますが、財政上問題がないなら受け入れたくないというのが実情だと思います。

自然環境が良いというのが地方の魅力の1つなのに、その自然環境さえ危うくしてしまう安易さに、長期的な政治的、技術的視点は感じられません。

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