サイトアイコン リーガルコネクト行政書士事務所のブログ

負け惜しみではなく、出し惜しみである

最近、見過ごせない記事を読んだので、それについて書きたいと思います。

ネットで読んだエナジードリンクに対する記事です。

リポビタンDやオロナミンCは生み出せた日本企業が、なぜエナジードリンクを生み出せなかったのかについて書かれた記事です。

簡単に言ってしまうと海外企業はマーケティングが上手かったから売れたが、日本企業はそれができなかったかのような内容だったと言って問題ないと思います。

ただ、この時点で、ちょっと待ってほしいと言いたくなるのです。

以前このブログで書いたカフェインの記事とも関連するうえ、最近感じていたことについて書きたいこともあり、黙っているわけにはいかないのです。

まず記事にも書かれていたことですが、リポビタンDは医薬部外品です。

そのため効能・効果が定められています。

大正製薬も、そこを売りとして開発したものです。

一方オロナミンCも同様の商品ですが、大塚製薬が味を重視し、炭酸入りにこだわったため、当時の厚生省で医薬部外品として認められず、清涼飲料水に分類されています。

そして海外メーカーが開発したエナジードリンクも清涼飲料水です。

同様の説明は記事の中にもあり、これらの説明を否定するつもりはありません。

ただ、ここから、海外メーカーのものは清涼飲料水として売りやすく、マーケティングが上手かったため海外企業がシェアを奪ったというような記事の内容だったのですが、日本企業がエナジードリンクを生み出せなかったわけではないと思うのです。

まず、リポビタンDの名称ですが、CMなどでD(デー)と発音されるのは日本人らしさを強調して親しみやすくする意図かと、私が子供の頃は思っていたのですが、これは誤解だったようで、開発時の試作品のDタイプ(医薬関連商品なのでドイツ語)が商品化されたためD(デー)という発音で正式なようです。

ネットの記事の説明にもあったように、医薬部外品として発売当時はその薬っぽさから効果が期待できるため、薬局などで保冷器に入れられて販売されたことで徐々に人気が出たようです。

次に、オロナミンCですが、こちらも同様の商品ですが、医薬部外品ではなく清涼飲料水になります。

その親しみやすさから人気がある商品です。

そして栄養ドリンク市場は縮小気味で、エナジードリンク市場が拡大しているということがネットの記事で書かれていました。

客観的なデータとしては、その通りなのだと思います。

その記事の筆者も、効き目からエナジードリンクを選んでしまうが、多分カフェインのせいだと思うと書いていました。

個人的にも同じことを感じていたのですが、エナジードリンクは効き目が実感できるので人気があるのだと思います。

しかし、その効き目の主な原因はネットの記事の筆者も書いていたようにカフェインなのだと思います。

エナジードリンクは、その記事の中で、マーケティングが成功した理由の1つとしてあげていたように清涼飲料水に分類されるため、効き目や効能が記載できないので、それが裏目に出て、立て続けに数本飲んで死亡するケースが出ています。

1本飲むのが危険だとは思いませんが、立て続けに飲むのは避けましょう。

ここまで来ると、日本のメーカーが、エナジードリンクを生み出せなかったのではなく、あえて作らなかっただけではないかと思うのです。

つまり医薬部外品であろうが、なかろうがカフェインの摂取のし過ぎの危険性がわかっているので、あえて大容量で作らなかったのだと思います。

少量であるということは、糖質の摂り過ぎも防いでいることになります。

消費者の身体のことも考え、更にメーカーとしても少量販売の方が利益率が高くなるわけです。

更に、どちらも瓶で販売されています。

少し重いので取り扱いにくいですが、再生利用できることやマイクロプラスチックの問題も気にしなくてよいため、環境や健康にも良いと思います。

いわば消費者と企業がWIN✕WINの関係が築ける物作りです。

販売額で勝てていなくても、マーケティングで負けているとは思えないのです。

ここへエナジードリンクという黒船が入ってきたために、「何だこれの方が効くじゃないか」と流される人が出ているということだと思います。

まるで砂糖の甘さを知った子供が栄養のバランスを崩していくように、エナジードリンクのカフェインの効き目を実感した人は、エナジードリンクにハマっていくのだと思います。

中毒性もカフェインの効果の1つです。

更に耐性ができてしまうのもカフェインの問題で、より効果が強いものを飲まないと効かなくなってきます。

あえていいますが、効き目が実感できる程の商品は危険性も高いと考えた方が良いと思います。

単に商品の違いのように見えますが、小型化を好み、循環やバランスを目指す日本と、効果至上主義、大量消費の外国との違いは、新しくて古い問題でもあります。

マーケティングで負けているなどと卑下する必要はありません。

私も、エナジードリンクを飲むことはありますが、現在は試験のための眠気覚ましのためにドーピングするという考えで飲むことがあるくらいです。

無理に飲む必要はありませんが、普段飲むならリポビタンDやオロナミンCぐらいにしておいた方が良いと思います。

要は、使い分けが重要だと思うのです。

必要だとすればマーケティングと言うより、このような内容を伝える売り方と効き目の実感だけにこだわらない消費者の選択でしょうか。

消費者あっての商品なのですが、この問題は消費者自身も程々の効果という選択肢を残しておかないと、自らの健康を害してしまう危険がある問題だと思います。

以前も書いたようにカフェインと上手く付き合って、自らの健康も維持しましょう。

モバイルバージョンを終了