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桜島の大門

鹿児島県警の元生活安全部長が、警察官の犯罪を県警本部長が隠ぺいしているとして、職務上知りえた事実を外部の記者に漏洩したことが国家公務員法違反にあたるとして逮捕されました。

事の真相の判断は難しいと思います。

内部告発の内容の真偽も問題ですが、この元生活安全部長が内部監察制度に信頼を置いていないことも問題です。

元生活安全部長がいうように隠ぺいという問題があったのかもしれませんし、捜査に対する方針の違いが、そのような誤解につながった可能性もあります。

特にこの2人はノンキャリア組の生活安全部長とキャリア組の県警本部長という関係にありましたので、現場を長く見て経験を積んだ人間と、試験により立場は上に就いた人間の判断の違いということも考えられます。

隠ぺいの証拠がほとんどありませんが、元生活安全部長が上司に言いがかりをつけるというのも不自然な感じがします。

がっつり隠蔽>現職中は表沙汰にしたくない>誤解といった様々なフェーズが考えられます。

ただ、元生活安全部長の告発の問題は別としても、一部鹿児島県警内部での事件の取り扱いについて問題があったことは事実のようです。

そうすると、鹿児島県警が問題だらけの組織のように感じますが、鹿児島の人は伝統的には警察組織を支えてきた人たちです。

鹿児島出身の警察官が、どのくらい多かったかといえば、警察官が偉そうというイメージは鹿児島県の人が原因ではないか言われているぐらいです。

なぜ警察関係者が多かったかといえば、明治新政府の要人に薩摩藩の出身者がいたからだと思います。

明治の頃、西郷隆盛が征韓論で下野するまでは、警察官にあたる邏卒や近衛兵には鹿児島出身者が多くいました。

鹿児島出身の警察官が、標準語の「ねえ、ちょっと」にあたる薩摩弁の「おい、コラ」を多用したため、他の地域の人たちに、警察官は偉そうというイメージが浸透したようです。

もともと権力を行使する機関であるため偉そうに感じてしまう部分はあるのですが、歴史的にはこのような経緯もあったようです。

警察組織も行政機関の一種です。

法律による行政の原則どおり、法律に従って警察活動を行ってほしいと思います。

現職の警察官は明治の頃の話をされてもと思うかもしれませんが、新政府を支えた警察組織と伝統的につながりの深い県民性であることを再認識して、職務にあたってほしいと思います。

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