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妄信しないように

韓国(大韓民国)の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に拘束令状が出ています。

非常戒厳を出したことに対して、内乱罪の容疑で令状が発布されたのです。

尹大統領については、奥さんの経歴詐称などの問題でも、国民からの風当たりは強かったのですが、日本との関係では、文政権に比べれば、格段に関係は改善されたといえます。

日本にとっては、大統領であってほしいはずの人なのですが、韓国の国民にとっては引きずり下ろす対象どころか、犯罪者とみなされているようです。

韓国の国民にとっては、44年前に戒厳令が出されたことが、相当のトラウマになっていて、再び非常戒厳を出し、国民の自由を脅かした尹大統領は民主主義の敵という発想のようです。

かばうわけではないのですが、尹大統領は民主的な手続きにより大統領に選ばれ、非常戒厳を出す権限も有しているわけで、判断やそのプロセスに誤りがあるなら、まずは政治的責任を追及し、それでも追及できていない責任があるのなら、法的責任が追及されるべきなのだと思います。

現在韓国国民は非常に感情的になっているようです。

ただ、尹大統領の非常戒厳という判断にも、偏狭的な部分がありそうです。

尹大統領は野党の様々な抵抗により政権運営が困難になっていたようですが、極右ユーチューバーの影響を受け、特定の考えのみを好んで接し、そのような考えが増幅されてしまうエコーチェンバー現象に陥ってしまっていたようなのです。

韓国の国民にとって、非常戒厳は地雷だったのだと思いますが、民主主義を主張するのであれば、民主的に尹大統領の責任を追及してもらいたいと思います。

疑義があるにしても権限のある大統領が、権限を行使して即犯罪というのは、どこか飛躍があるのではないかと思います。

それは結局、極右側にとって反対勢力の仕業という陰謀論的な考えにつながってしまうと思うのです。

問題は異なるのですが、カルト集団が攻撃された時と同じようなことが起こってしまうように見えます。

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