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地上の人工太陽

政府は、2050年ごろを目指してきた核融合炉による発電の実証実験の目標を2030年代に修正しました。

前倒しして原型炉の建設を目指すことになります。

今日本で実用化されている原子炉のメインは核分裂による原子炉です。

放射性廃棄物が発生するのはご存じのとおりです。

現在使用されている原子力発電所から出る放射性廃棄物の最終処分場は、建設予定地すら、まだ決まっていません。

核融合炉でも、放射性廃棄物は生じますが、燃料に使う材料を工夫することで、放射性廃棄物の量を減らす余地があります。

更に、出てしまう放射性廃棄物の減衰期が、核融合炉のものの方が、核分裂によるものよりも短くて済む可能性があるのです。

このように、核分裂なら危険で、核融合なら安全ということではないのですが、核融合炉の方が、放射性廃棄物の管理がしやすくなるということが言えるのではないかと思います。

このような、新技術の開発の余地がありながら、核分裂により放射性廃棄物を排出する原子力発電所を積極活用しようと、政府が方針転換したことは理解に苦しみます。

石破政権のせいではないのですが、石破政権には更なる方針転換を期待したいと思います。

大手商社による、洋上風力発電の赤字の話題が出回っていますが、政府のエネルギー政策も少なからず影響を与えているのではないかと思います。

新技術により、電気を賄おうと思えばできるところまで来ているのではないかと思います。

核融合炉は、ざっくり言うと、地上に小さな太陽を造るというものです。

決して安全ではないですが、核分裂による原子炉よりは大分マシといえるのではないかと思います。

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