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敬語の現在地

フリーアナウンサーの古舘伊知郎さんが、ラジオ番組の中で話した内容が、ネットで記事になっていました。

最近よく見かける気になる言葉についてのトークです。

話題になったのは、雑誌などで使われる「現在地」という言葉についてです。

「211人のリアルな食卓が語るかまぼこの現在地」など例を挙げて、そんなものあるかということと、表現によっては、実際の場所の話との区別がつくにくく、紛らわしいということもあって、この表現に批判的な見解を展開したようです。

古館さんにとっては、「現在地」は、あくまで地図の上で用いられる言葉という感覚が強くて、気になってしまうようです。

ただ、言葉の使い方がおかしいというより、比喩的に用いられている表現方法の1つなのだと思います。

実際には古館さんもこの辺はわかっていて、ラジオのトークとして話を盛り上げているのだとは思います。

似たような表現に「一丁目一番地」があります。

こちらも最近、記事の見出しなどでよく見かける気がします。

確かにどちらも、雑誌などで用いられる気がします。

おそらく、本来の使い方とは異なる表現として読者の理解が浸透してくると、それに便乗して記事の執筆者の間で多用され始めるのだと思います。

私は、「現在地」や「一丁目一番地」などの表現はあまり気にならないのですが、最近よく聞く「お勧めされた」という表現にものすごく違和感があります。

「お勧め」するのは、勧めてくれた相手方ですから、勧められた自分に「お勧め」という丁寧語を使い、それを受け身にしているように感じるのです。

つまり、自分で自分に敬語を使っているように感じるのです。

国語の専門家ではありませんので、この解釈が正しいのかどうかはわからないのですが、このように感じて、とても違和感があります。

若い人特有なのかと思うと、結構年配の人や、知識人といわれるような人の中にも使う人がいるので、自分の感覚がずれているのかと気になっています。

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