ウーバーイーツでは外国人配達員の不法就労問題が問題となり、当時の会社代表者が不法就労助長罪の容疑で書類送検されています。
外国人労働者の就労資格の確認が甘いのではないかと問題になりましたが、今度は行き過ぎが問題になっています。
特別永住者のアカウントを一方的に停止しているのです。
特別永住者とは主に先の戦争で日本の統治下にあった国の出身者で、日本国籍を有するものとして日本に定住していたのに、サンフランシスコ平和条約の発効によって、日本が主権を回復したことに伴い、日本国籍を喪失し、本国の国籍を回復したとされたために日本で特別に与えられた永住資格やその特別の永住資格を有する人をいいます。
中には戦後のどさくさに紛れて日本にやってきた人もいたようですが、その中には本国で迫害を受けて日本にやってきた人もいます。
最初に特別の永住者となった人達の2代目以降にも特別永住者となっている人もいるのです。
主に韓国、朝鮮や台湾の国籍を有する人の中の一部の人達です。
就労制限がなく、特別永住証明書の提示義務もありません。
それにもかかわらず一方的にアカウントが停止され、停止解除のためにはコンプライアンスセンターに特別永住証明書を持参することが求められています。
このコンプライアンスセンターが大都市などの限られた場所にしか無いため、そこまで行けずにアカウント再開を断念したという事例も報告されています。
ウーバーイーツユニオンもこれに抗議をしています。
個人的な意見ですが、ウーバーイーツ側はこのような問題が起きるとは考えていなかったのではないかという気がします。
他の就労系の在留資格と特別永住者の区別があまりついておらず、一旦停止しても証明書を確認することで再開という手段を講じていれば問題ないだろうと考えたのではないかと思います。
そのアカウント再開の手段についても、証明書の確認が限られたコンプライアンスセンターでしか行えないために起こってしまったことではないかという気がします。
ただ事案を見ると、特別永住者側の人達が不利益を被っているという感は否めません。
早急に対応すべき問題ではないかと思います。