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イギリス(U.K)でガソリン不足のわけ

イギリス(U.K)でガソリン不足が深刻化しています。

産油国との関係が悪くなったとか、電気自動車の普及で輸入量が極端に減ったとかいうことではありません。

原因はEUからの脱退です。

イギリスはEUから脱退したことで、単純労働者への査証(ビザ)の発給が厳格になっています。

そのため労働者不足となっているのです。

EU加盟時は「一つの市場」ということで加盟国の人間がイギリスで働くための査証(ビザ)は必要ではありませんでした。

EU脱退後は、日本のように特定の企業との雇用契約があることを条件に査証(ビザ)が発給されるようになりました。

これはEU加盟時に外国人労働者が流入したことによる国民の不満を解消するとともに、EU脱退の成果を強調するため移民の受け入れを制限し始めたこととも関係しています。

このため様々な産業で労働者不足になり、飲食店チェーンなどでも営業が困難になる所も出ています。

運送業で働くドライバーなども不足したため、タンクローリーなど更に限られた人しか運転しない職種では人を確保することが難しくなったのです。

そのためガソリンスタンドでガソリンのストックが無くなり、給油のために長蛇の列ができるようになってしまいました。

慌てて政府は短期ビザの発給を始めましたが、どのくらい効果があるかはわかりません。

一旦人の行き来が便利になったところで、以前のように入国手続や在留資格の取り扱いが厳格化するとこのような弊害が出ることもあるのです。

日本では「風が吹けば桶屋が儲かる」のですが、イギリスでは「EUを脱退するとガソリンが不足する」のです。

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