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信託という選択肢

新型コロナウィルスの流行によって外出が制限されていることもありペットを飼う人が増えています。

主に犬や猫になりますが、保護された犬や猫を引き取るという譲渡会でも一定の年齢以上の人は里親になれないことが多いです。

譲渡を受けたペットよりも飼い主の方が先に亡くなってしまう可能性が高いからです。

こうなるとまた保護の対象に逆戻りする可能性があるため、譲渡会などでも一定の年齢以下の人しか飼い主になれないような制限があるのが普通です。

このようなことは保護された動物の譲渡会だけで問題になるわけではありません。

そこで残されたペットに自分の財産を使いたいという飼い主が出てきます。

ところが法律上、動物には法人格がありません。

これは法律上、動物は物と同じ扱いになることを意味します。

そのため飼われているペットも飼い主の相続人にはなれません。

これを前提に飼い主の意思に沿う形でペットのために財産を使うとしたら、信託という方法が考えられます。

遺産で信託財産を形成し、ペットのために使ってもらうという方法です。

このような信託の仕組みを利用したサービスを提供する民間組織も出始めています。

飼い主の死後のためのペット信託やペットのための積立などを提供するサービスです。

ただこのようなサービスも必ず他人が提供するサービスを利用しなければならないわけではありません。

法的には信託という仕組みを活用すれば個人でも実現できるのです。

どちらを利用するにしても信託財産の管理をさせるだけの信用できる人間がいるかどうかという問題は残ります。

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