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難民という難問

ウクライナ難民を受け入れる準備が進んでいます。

政府は難民として受け入れ、就労を認める方針を打ち出しています。

通常、難民のままでは就労は認められず特定活動へと在留資格を変更して働くことになります。

これをウクライナ難民についてはそのまま働けるようになります。

東京都は都営住宅への受け入れを決めています。

民間企業でも受け入れに手を挙げる企業が出ています。

西濃運輸は社宅で受け入れ、仕事も用意しています。

営業所に届いた荷物を番号で仕分けする仕事です。

外国人でもやりやすい仕事の内容です。

このようにウクライナ難民を受け入れる準備が進む一方で、もともと難民認定率の低い日本で、これまでの外国人との差に疑問を呈する声も出ています。

直木賞作家の中島京子さんは、これまでの日本の難民への対応に疑問を呈していて、根本的な外国人の処遇の改善の必要性を感じているようです。

確かに人権問題化している入管の対応は変えていく必要があると思います。

ただ、その一方で虚偽の難民認定の申請が後をたたないという事実も存在します。

嘘をついてでも難民として日本に居続けようとする人と、本当に母国へ帰ると身の危険がある人をどう見分けるのか、難しい問題があります。

難民認定されない場合、在留資格が無くなるのが通常ですが、不法滞在となることがこれまでは入管施設での長期収容につながっていたのです。

これ以外にも他の在留資格での滞在が認められないため、退去強制(強制送還)を避けるために難民認定の申請するという制度の悪用もあります。

難民認定の審査中は退去強制されないことになっているからです。

このような事態を避けることができる新しい制度へと法改正する必要が出てきています。

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