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地元もNOと言っている

福井県の美浜原発の運転が8月末に始まり、9月から送電を開始しています。

政府は、エネルギー政策を転換しようとしています。

夏の電力需要増のドサクサに紛れて、既存の原発の運転を次々と再開しています。

これを受け、経済産業省は原子力発電所の運転を、耐用年数の40年から60年に延長できるように法改正しようとしています。

将来的には上限の撤廃も含めて検討しているようです。

世界的に見ても、建設時の耐用年数を超えて運転するというのはあまり例がありません。

過去に、耐震性や施設が老朽化していることなどの危険性から、高浜原発3号機について運転の差し止めの仮処分が認められたことがあります。

美浜原発についても地元住民が、運転差し止めの仮処分の申立をしていました。

代理人弁護士が、大阪地方裁判所から年内にも決定を出すという連絡を受けたことを公表しました。

政府は原子力発電所を最大限活用することを表明し、既存の原発だけでなく、新たな原発の建設も示唆しています。

経済政策としての有効性はあるとは思いますが、原子力発電でなくても経済効果は期待できるわけで、原子力発電にこだわるのには、他に理由があるとしか思えません。

原子力発電ではない新たな発電技術の開発が進んでいます。

特に自然エネルギーを活用する技術の開発も進んでいます。

そこへは目を向けずに、既存原発の更なる活用と、新原発の建設まで言い始めると、「人の話を聞く」という岸田内閣の方針は、既得権利益にすり寄った政策へ進むことなのだと思わざるを得ません。

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