東京海洋大学が開発にあたっている小型実験船「らいちょうN」に水素燃料の船として初めて船舶検査証書が交付されました。
船舶検査済み証書は、船にとって車の車検証にあたるものです。
水素燃料とリチウムイオン電池で航行する船としては国内で初となります。
脱炭素ということで、二酸化炭素を排出しない燃料の開発が進んでいますが、船の燃料としては水素燃料が有望視されています。
水素を燃料にするために、燃料電池としてはトヨタ自動車が車に使っている燃料電池が積まれています。
トラブルに備えてリチウムイオン電池も積んでいます。
水の上ですので、トラブルがあってもJAFは来てくれないからです。
燃料電池は、簡単に言ってしまうと、水の電気分解の逆をやって電気を生み出すものです。
酸素と水素を化学反応させて電気を生み出し、排ガスは出さずに水だけが出る仕組みです。
今回船舶検査証書を取得するにあたり、クリアしなければならない項目は約200項目ありました。
東京海洋大学の開発チームは、この200項目すべてを満たすことに成功したため、今回検査済証書が交付されました。
検査済み証書が交付されたので、これからの開発には追い風になるのではないでしょうか。
水素燃料は電車をはじめ、様々な陸上の乗り物でも活用が期待されているため、水上と陸上、どちらで開発された技術でももう一方に利用可能です。
水と陸どちらが有効な水素燃料技術を開発するかにも注目が集まります。