千葉県で、コンクリートブロックを積み上げた建築物を建てていた男性が、建築基準法違反及び公用文書毀棄の疑いで逮捕されました。
浦安市が、再三、建築工事の停止を命じていましたが、男性は、これに従わず建築を続けていました。
男性の言い分の詳細は分かっていませんが、役所との見解の相違を主張しているようです。
このことからすると、権限を有する敷地内で、自分の財産であるコンクリートブロックで建物を建てて何が悪いという発想なのではないかと思います。
しかし、建築物は、社会的な資産にもなるものですから、単に個人の財産というだけではありません。
そのうえ、一定の強度や構造が確保できていないと、周辺住民や近くを通行する人を危険にさらすことにもなります。
そのため、建築基準法等で、一定の強度や構造を備えることが要求されているのです。
実際の建築物を見ましたが、木の柱にコンクリートブロックを積んでいくだけで、明らかに素人考えで積み上げただけの建築物です。
地震などで、コンクリート塀が崩れているのを見たことがありますが、外壁があの状態になることを考えると、周辺に近づくこと自体がためらわれるような作りです。
コンクリートブロックを使用していることからすると、木造よりも丈夫なものを作ろうとしていたのだと思いますが、作りが甘すぎて逆効果です。
男性は見解の相違を主張しているようですが、おそらく相違などなく、単に建築基準法の趣旨自体を理解していないだけではないかと思います。
このようなことにならぬよう、事前に建築確認を受け、図面どおりに建築し、完了検査を受けるという制度になっていることで、本人にとってだけでなく、他の人にとっても安全な街が造られることになるわけです。
役所の見解というより、もともとそのような制度として行政手続きが定められているということです。