2007年から2012年までフランス(フランス共和国)の大統領を務めた二コラ・サルコジ氏が、犯罪準備共謀罪で有罪の実刑判決を受けました。
サルコジ元大統領は、2005年から2007年にフランスの内務大臣でしたが、側近を通じて、リビア(当時、大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国、現:リビア共和国)のカダフィ政権下の情報機関の責任者と接触し、フランスがリビアを支援することの見返りに、巨額の選挙資金を受け取った疑いがかけられていました。
2011年にリビア(当時、リビア)のカダフィ大佐の次男が、テレビ局のインタビューで、「サルコジ氏はリビアから受け取った大統領選の選挙資金を返還すべきだ」と述べたことから疑惑が持ち上がっていました。
結局、選挙資金を受け取った事実は確認できなかったのですが、不正な計画の存在が立証され、有罪判決を受けることになりました。
この事件については、仲介役だった人物が、現金を運んだという証言をした後撤回し、今月レバノン(レバノン共和国)のベイルートで死亡しています。
他にも、この事件に関係しているリビア側の元大臣が不審死していたりするので、これ以上事件が拡大しないことを祈りたいと思います。
仮に事件の内容が本当だとすると、サルコジ氏自身がリビアに接近していたことになり、その後フランスの大統領になり、国連安保理決議に基づいてリビアの空爆を主導していたことになります。
そうなると、サルコジ元大統領が、リビアの反政府勢力を支持するために空爆したのか、不都合な事実を隠ぺいするために空爆したのかもわからなくなってきます。
サルコジ元大統領自身は、判決を不服として控訴する方針のようです。