昨日書いた記事「バーチャルとリアル」に出てきた新規ビジネスセミナーの続きを書きます。
セミナーの話の中にはAI(人工知能)の話も出てきました。
野菜の出荷前の分類を人工知能に判断させるという活用法でした。
これによりその業務に精通していない人でも所定位置に野菜をセットすることで、その野菜の規格や等級がわかり分類できてしまいます。
これは、熟練の経験が必要だった業務が単純作業化されてしまうことを意味しています。
ここで行政書士業務との関連が出てきます。
以前書いた記事「単純労働解禁か」や「単純労働解禁の方向性」で外国人の単純労働についても在留資格(ビザ)が解禁される予定であることを書きました。
そうなると、建設現場や介護の現場で比較的単純労働と呼ばれる仕事にそのうち外国人が就くことになります。
これだけ書くと日本人が就きたがらない仕事に外国人に就いてもらって人手不足の解消に役立つかもしれないと思う方もいらっしゃると思います。
ところが、事はそう簡単ではありません。
今回のセミナーに出てきたような人工知能の活用による単純労働化により、日本人の経験者から未経験者を飛び越して外国人の仕事になってしまう可能性が出てきてしまいます。
人工知能の登場による人員整理は話が出ているだけでなく、既に始まっているといってよいでしょう。
人工知能により人員整理が進むだけでなく人手不足の解消に役立つかもしれないと思ったら、残る仕事が外国人に回ってしまうかもしれないのです。
人工知能が人を不要にすると同時に人手不足解消にも役立つという一見矛盾した存在であるがために、必要な分野の人は増々不足し、比較的単純な仕事は誰でもよいというように、格差社会に拍車が掛かるかもしれません。
人工知能そのものに代替されるだけでなく、これまでの仕事がエンジニアや外国人労働者にとってかわられるという事態がそう遠くない将来起こると思います。