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輸送船の転覆で代金はどうなるか

U.S.A(アメリカ)南部のジョージア州沖で自動車を載せた韓国の運搬船が転覆しました。

韓国人やフィリピン人24人が乗っていましたが全員救助されました。

大きな事故でしたが死者は出ませんでした。

自動車約4千台を載せいていたので被害額は相当な額になると思います。

実際には保険などで損害が埋合せされることになると思いますが、日本であれば民法上の危険負担の問題となります。

輸送についてに過失がないことが前提になりますが債務者の過失なく損害が生じた場合に債権者と債務者のどちらがその危険(損失)を負担するかという問題です。

民法上は特定物か不特定物かによって結論が異なります。

特定物とは物の個性に着目して取引の対象とされたものを言います。

完全な目的物の提供がなくても代金を支払わなくてはならないのが債権者主義。

完全な目的物の提供を前提とするのが債務者主義です。

現行法では特定物については債権者主義が適用されるとされ学説上も批判がありました。

そのため2020年年4月に施行される改正民法の改正箇所ともなっています。

改正法では目的物の引き渡し以降危険が移転すると明記されることになりました。

現行法では引き渡し時期と危険の移転は一致するとは限りません。

実際の貿易では法律ではなく契約の一種であるインコタームズと呼ばれる貿易条件によって決せられることになります。

インコタームズは危険負担の問題だけでなく保険料をどちらが負担するかというような事も含め取引条件全般について定められています。

インコタームズには何種類もあり大きく分けると引き渡しと危険の移転が同時のものと異なるものがあります。

インコタームズの種類ごとに定められた取引条件によってコンテナヤードに目的物を入れたときに危険が移転する、あるいは船に積み込んだときに移転する、目的地に到着した時など危険の移転時期が決まってきます。

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