最近契約書がデジタル化されそうだという話を書きました。

教育の世界でもデジタル化が進んでいます。

我々の子供時代は黒板にチョークが普通でしたが、今はICT教育が行われていてパソコン画面をスクリーンに映し出したりしているところもあるようです。

政府は生徒一人ひとりにタブレット端末の配布を進めています。

教科書もデジタル化されそうです。

ただ一方で著作権を尊重することもこれまでと違った形で必要になってきそうです。

現在も図書館などに本を収蔵し貸し出すことは合法的に認められています。

著作権法第38条第4項で公益目的で無償の場合には本は貸し出しても良いということが定められています。

これは図書館だけに認められているものではないため、理屈のうえでは教科書のデータを一冊分用意して同じ学年の生徒や学生が閲覧するということも可能になってしまいそうです。

図書館制度を整えて無償で有益な情報にアクセスすることができるようにすることは重要ですが、著作者の権利や利益を守ることも重要です。

特にデジタル化された場合は一つのデータを複数人が容易に閲覧できてしまいます。

ソフトのライセンス料のように閲覧する生徒や学生分の収益が著作者に得られるような仕組みづくりが重要になってきそうです。

そのためには法制度を整えて仕組みづくりを進めなければなりません。

読者を育てることも重要ですが著作者が育つということも社会にとっては重要なことだと思います。

既に正当な著作権使用料が得られていない著作者がたくさんいるということを再認識する必要がありそうです。