岐阜県の西濃で予定されている風力発電施設の建設に関連して、岐阜県警大垣署が建設反対派住民らの個人情報を中部電力子会社の株式会社シーテックに提供していたことについて裁判が起こされています。

大垣署の警備課とシーテックの間で、風力発電施設の建設計画に関して、2013年から2014年にかけて4回に渡って情報交換会が行われました。

その情報交換会では市民運動に参加している人の情報が伝えられていたのです。

内容は市民運動への参加歴や学歴、病歴といったものです。

個人情報を提供していたわけです。

保有している情報を単に提供したというよりは、「このような人物とかかわるとやっかいなことになる」などの発言や市民運動に対して批判的な発言もあったようなので、かなり偏った情報提供の仕方がなされたことになります。

情報の流通過程には収集・管理・公表といった過程がありますが、原告側は警察が情報を収集している事自体が違法という主張をしています。

原告側は警察が個人情報を収集し提供したことについてプライバシー侵害に基づく損害賠償を請求しています。

情報のやり取りの過程が明らかになることにも本件訴訟の重要性を感じます。

公共工事に関するものとはいえなぜ警察がシーテックに情報提供しているのか疑問に思います。

風力発電施設建設側の立場に立って警察が動いていたと見られても仕方ありません。

この訴訟の判決は2月21日に言い渡されます。

判決内容に注目したいと思います。