森友学園への国有地売却をめぐり、様々な疑惑が取りだたされました。

そのため当事者だけでなくても、行政の対応への不信感を抱いた人は、事実関係を知ろうとします。

そのうちの1人が神戸学院大学の上脇教授です。

上脇教授は近畿財務局と森友学園の交渉記録の開示を請求していました。

一部公開にとどまったため、全部の開示を求めて提訴しました。

訴訟の途中で交渉記録の全部が開示されたため、請求を損害賠償請求に変更しました。

第1審の大阪地方裁判所、第2審の大阪高等裁判所ともに不開示の違法性を認め国に33万円の支払いを命じていました。

上脇教授側は賠償額を不服として上告していましたが、最高裁判所第3小法廷が請求を退ける決定を出しため、第2審の判決が確定することになりました。

要するに結論としては、はじめに交渉記録を全部開示しなかったことは違法ということになります。

森友学園の問題を巡っては、様々な隠蔽が行われていたことが伝えられています。

森友学園問題を巡り文書を改ざんさせられたことがきっかけで亡くなられた赤木さんが残していたとされる赤木ファイルの存在も、やっと最近になって公になりました。

赤木さんが文書の改ざんを命じられてからの経緯を記録したものです。

「残しておいてよかった」と赤木さんがつぶやいたことを赤木さんの奥さんが記憶していて、その存在を追求していたものです。

不開示の違法は、行政の手続き上の違法ですから、日常の行政活動でも生じえます。

ただ今回のように文書改ざんに伴い、その一環として行われれば犯罪的ですらあります。