以前このブログで書いた記事「異種間臓器移植」に関連するニュースが入ってきました。

あまり良くないニュースですがお伝えします。

拒絶反応が起きないように遺伝子操作をを行った豚の心臓を移植した男性が亡くなりました。

メリーランド大学で臓器移植を行ってから2ヶ月になります。

この男性は臓器提供が受けられず、不整脈など心臓に重い症状があったため、何らかの処置をしないと命に関わることや異種間臓器移植のリスクなどをの説明を受けた上で移植手術に望んでいたものです。

臓器移植ではドナーがいつ現れるかわからず、現れても使用できないというケースもあるため、異種間臓器移植が成功すれば人間のドナー提供者が出てくるまでの延命措置としても期待されています。

男性は手術後意識が回復していますので、これからもっと技術が進歩すると長い期間生きられるようになるかもしれません。

今回のように前例がないか、少ない状態で手術を受けなければならない患者の場合、次が無いというのが現実の厳しいところです。

それでも何もしないで死を迎えるより、可能性にかけてみるという人が出てくることによって医療技術も進歩していきます。

倫理的な問題も含んでいますが、まずは選択肢が増やせるように、異種間臓器移植が選べる日がくれば良いと思います。

今回の2ヶ月生存というのも成功と見るか、失敗と見るのかは難しいところですが、患者の男性の残したデータが、提供される臓器についての技術や臓器提供を受ける人間の側に対する技術の向上に役立てられると思います。

ご冥福をお祈りしたいと思います。