以前、契約書をAIでチェックするサービスが、弁護士法に違反する可能性があるという記事を書きました。

事業者側が照会制度を使って、法務省に照会をかけたことにたいする回答が弁護士法第72条に違反する可能性があるというものだったのです。

これに対し、事業者側が業界団体を設立しました。

現在、ネット上では様々なリーガルサービスが提供されていますが、契約書の審査の場合は、専門知識に基づいて法的な見解を述べるケースも出てきます。

そのため、単に訂正や修正の選択肢の提示ということだけでなく、弁護士でないものが法的な見解を述べ、相談に載っているのと同じような状況が生まれてしまうということになります。

このようなサービスは、リスク表示を数値で行うのも特徴です。

しかしこのような数値ががどれほど有効なのかも疑問です。

技術的に、できないことはないと思いますが、交通事故と同じで、トラブルが起こらないことが重要で、起こってしまえば、それは100%の確率で起こったのと同じだからです。

トラブルを正確に予測するというよりも、どちらかというとトラブルが起こった時サービスを提供している側とユーザーの責任負担を軽減する、つまり言い訳の材料になるというのが主な役割の気もします。

このようなサービスは、弁護士の仕事を奪うものであるようにも思えますが、事業者の中には弁護士が代表を努めているところもあります。

このAIサービスを使って、契約書の中に「AIによる契約書チェックサービスを利用するものとする」と記載した場合、違法と判断される確率は、何%と出るのでしょうか?