福島第一原発事故出でた汚染処理水を海洋放出したことに反発し、中国(中華人民共和国)が日本産の海産物を全面輸入禁止にしています。
その影響が各所に出始めています。
水産物関連企業を支援するために、国内消費を促す動きも出ています。
放射性物質を気にしているなら、元々汚染物質を放出している側なので、文句は言いにくい問題です。
ただ、科学的な理由や事実関係だけではない事情が絡んでくると、いろいろ言いたいことも出てきます。
例えば、日本産の海産物の範囲です。
日本に水揚げされ日本から輸出されるものは全て日本産になります。
これを中国は全面輸入禁止にしているのです。
ところが、中国は日本の漁船とほぼ同じ海域で、漁を行うことがあります。
獲れたものが中国に水揚げされても、流通が禁止されることはありません。
似た問題は、日本国内でもあります。
関サバは、豊後水道周辺で獲れて、大分県に水揚げさたものが、関サバですが、同じ場所で獲れた魚でも、四国に水揚げされれば関サバではなくなります。
日本海の特定の水域で獲れた松葉ガニの雄も、福井県に水揚げされれば越前ガニですが、他の場所に水揚げされれば越前ガニではなくなります。
これらはブランド品として価値が増すものなので仕方ない感じもします。
別の場所に水揚げされた同じものを安く買えるチャンスもあるので悪いことだけではありません。
ただ、今回の日本の海産物の全面輸入禁止という措置は、科学的理由に基づかないということがはっきりしてしまうので、主に政治的な理由なのだということがわかります。
政治的な理由であるなら、政治的に解決する他ありません。