アメリカ(U.S.A)の元大統領ドナルド・トランプ氏の刑事責任を追求する裁判で、有罪の評決がなされました。

トランプ氏に対しては4つの刑事裁判が進行しています。

今回の表決は、元不倫相手への口止め料の支払いを隠すために業務記録を偽造した罪に対するものです。

法廷で「Guilty」という言葉が響くたびに、トランプ氏の表情が曇っていったといいます。

大統領在任時のことなので、免責特権を主張しています。

アメリカ国民の良心も、無罪にするほど落ちてはいなかったということでしょう。

ただ、トランプ氏には、心当たりがあるはずなので、有罪になることも予測していたはずです。

この有罪の評決自体も、11月に控えた大統領選で、利用しかねないしたたかさです。

陰謀論により、はめられたと言い出しかねないのです。

大統領選を待たなくても、既に今回の表決について、不正に操作されたもので、自分は政治的迫害を受けていると主張しています。

目的のために手段を選ばない姿勢が頼もしく見えるのか、トランプ氏には一定の支持者が存在します。

その支持者は、トランプ氏の違法な行為を指摘されても、陰謀論を信じて、増々トランプ氏の支持に回ります。

フェアでないことを受け入れがたい国民性であったように思うのですが、なりふり構わず目的に突き進むトランプ氏の姿に、かつてのアメリカの繁栄の復活を期待しているかのようにも見えます。

ただ、このあたりの国民感情の変化も、世界でアメリカの存在感が低下していることへの反動の1つの現れと見ることができるかもしれません。