三菱重工の子会社である三菱重工機械システムが新聞の輪転機の製造を停止すると発表しました。

国内シェアは50%ほどです。

いろいろな会社が、いろいろな製品を販売したり、廃止したりすることはあるのですが、時代を象徴するようなニュースなので取り上げたいと思います。

新聞の輪転機は、新聞を印刷するための機械です。

同社の製品だと1時間に18万部ぐらい刷れるのだそうです。

この機械のシェアが50%あるということは業界最大手と言って良いと思います。

その三菱重工機械システムが輪転機の製造から撤退するというのは、新聞を読む人が減っていることを意味しています。

昔は「新聞ぐらい読め」などと言われたものですが、今読まなくて良くなったわけではありません。

新聞以外にも、ネットやSNSなどでリアルタイムでニュースが伝わるようになっているからだと思います。

それでも翌日配達されるプロの記者が書いた記事に意味がないわけではありません。

ただ、その記者自体もフリーライターなどに代わってきています。

ニュースが書ける記者は、他の文章も書けると思います。

ところが輪転機は新聞を刷ること以外には使いにくいのです。

会社の設備は固定資産か消耗品として計上されます。

同じ資産でも、他のことにも使える機械と汎用性があまりない輪転機のどちらに投資するかと言われれば、輪転機には投資しにくいのです。

ニュースソースを含め、スポンサーもネットにシフトしてきているということだと思います。

おそらく、このようなことが関係して新聞の輪転機の製造中止という事態に至ったのだと思いますので、一つの時代の節目を迎えたということだと思います。