岡山県内の裁判所に勤務する裁判所書記官が、上司からパワハラを受けたとして岡山地方裁判所に損害賠償請求訴訟を提起しました。

50代のこの男性書記官は、書類の誤りや電話対応をめぐり、他の職員の前で大声で叱責を受け、うつ病や適応障害と診断され休職していました。

2か月ほどの休職の後、職場に復帰する際、他の裁判所への異動を希望しましたが、認められませんでした。

パワハラの実態についての調査も行われず、最高裁判所へ相談したところ、広島高等裁判所を通じて、パワハラの事実が確認できたという報告を受けたようです。

そのため岡山簡易裁判所に民事調停を申し立てましたが、この時点になって国が責任を否定したため、岡山地方裁判所への提訴に踏み切ったようです。

裁判所での仕事は正確性が求められますので、指導内容については、適切なものなのか、行き過ぎなのか微妙な判断になると思います。

そのうえで、病気になるぐらいですから、指導方法として問題があったのかもしれません。

書類を机にたたきつけられ、激しく詰問されることもあったと本人が主張しているので、本当なら指導法に問題があったといえそうです。

裁判所書記官は、裁判所では脇役のように見えますが、法廷立ち合いや調書作成を行い、送達については権限を持っています。

優秀な人も多く、外部の人間にはあまりクセを感じさせないという印象があります。

裁判官に比べれば転勤は少なく、決まってはいませんが、ほぼ採用された裁判所の所在する都道府県内で異動があるというのが一般的です。

行政書士の業務とは直接関係ありませんが、裁判所書記官は、地元の職員が多くなるため、話すとご当地のしゃべり方の人が多い傾向にあります。

そのため電話で「せんだいの裁判所です」と言っても、宮城県の仙台市の裁判所の場合もあれば、鹿児島県の薩摩川内市の裁判所の場合もあります。

九州なまりであれば、ほぼ薩摩川内と見分けがつくようになります。