インドが国際社会での存在感を増しているように思います。
先日、国際指名手配されているはずの、プーチン大統領を入国させ、身柄を拘束せずに帰国させています。
このことからロシア(ロシア連邦)寄りなのかと思いきや、アメリカ(U.S.A)でのQUAD(クアッド)首脳会談に出席し、日・米・豪(オーストラリア連邦)の首脳と会談する予定です。
これを二枚舌外交やコウモリ的に捉えるべきではないのかもしれません。
欧米寄りとも、共産主義寄りとも異なる、独自の立ち位置を維持していると観た方が良いのだと思います。
つい、どっちの味方なんだと言いたくなりますが、国際社会がこれだけ複雑な関係になってくると、どちらかわからない、そういう立ち位置の国があった方が、関係改善の橋渡し役を期待できるのではないかと思います。
インドはよくわからない政治的立ち位置であるうえに、国内の身分制、男尊女卑もまだまだ根強く残っています。
理屈によらない、理不尽な考え方をする民族の集まりかと思いきや、理数系で優秀なのは有名です。
これまでは、アメリカの大学を出てアメリカ企業へ就職するのが普通に見えましたが、現在卒業生は様々な国で働いているようです。
日本でも見かけるようになっています。
理数系の論理と理不尽さを両方抱え込んでしまえる懐の深さが、インドの底力を生み出しているのかもしれません。
インドと言えば、何でもガンジス川に結びつけるようで気が引けますが、それでもガンジス川の流れのようだと言わざるを得ません。
一方日本の岸田首相は、この首脳会談に参加するために渡米しても、能登の豪雨をスルーして、卒業旅行などとマスコミに書かれてしまっています。
今後の日本の外交の道筋をつけるためにも必要な会談だと思うのですが、一度叩き始めると、何をやっても批判されてしまう日本の政治家が、国際社会で存在感を示すことは、とても難しいのだと思います。