死刑判決が確定している袴田巌さんの再審の判決が静岡地方裁判所でありました。

無罪判決が言い渡されました。

裁判所は証拠の捏造についても触れました。

もともと犯行時に履いていたとされるズボンが、袴田さんのサイズに合わず、履けないという無理のある証拠だったことも無罪につながっていると思います。

しかし、この点については何度も争われてきて、いまさらという感があります。

結局、検察官を含めた捜査関係者が高齢になり、影響が薄くなった時点でやっと無罪になったというところではないでしょうか。

未だに、このような冤罪事件が起きることに驚きます。

個人的には、和歌山カレー事件の犯人が、林真須美死刑囚かどうかも疑っています。

私は、和歌山カレー事件の犯人が誰かは知りません。

しかし、当時最新のスプリング8という分析器で、犯行に使われたヒ素と、林真須美氏の家にあったヒ素が、同じ種類のものであることが特定でき、それが科学的にも犯人であることが証明できたかのようになっていますが、分析にあたった科学者自身が、同種のものであることが特定できただけで、犯人かどうかは、警察や検察での補充捜査によって、明らかになると考えていたと述べています。

ところが補充捜査で犯人といえるような証拠が得られているわけではありません。

ヒ素が入っていた鍋とは、別の鍋の横にいたというのが理由の1つのようです。

他の科学者からすると、同種のものであることが分かっただけで、当時和歌山県内に、同じ中国産のヒ素はたくさんあったはずで、それらが使われた可能性は全く否定できていないため、冤罪だと指摘している人もいるほどです。

つまり科学的には犯人であることが証明できていない状態で死刑判決を受けてしまっています。

再捜査すべきで、再捜査によって犯人が特定できないなら、無罪とされるべき事案であると考えています。

このように、いまだに科学的でも論理的でもない状態で、人が犯人にされてしまっています。

繰り返しますが、私は林真須美氏が犯人であるかどうかはわかりません。

しかし、刑事手続き上問題がある状態で有罪になっているということはわかります。

この事件についても再審すべきだと考えています。