関西電力は、高浜原発1号機(福井県)を50年を超えて運転するために必要な保安規定の変更が、原子力規制委員会によって認められたと発表しました。

既に、最長で60年運転できることになっています。

30年を超えて運転する場合は、10年ごとに、認可を受け直す必要が出てきます。

今回の認可により、国内で初めて、50年を超える運転が可能になります。

建設当初の耐用年数を超える運転となります。

ほぼ、時期を同じくして、関西電力は、火力発電所である赤穂発電所1号機、2号機(兵庫県赤穂市)を2025年の7月末で廃止すると発表しました。

設備の老朽化が原因としています。

老朽化が原因なら、高浜原発も廃炉にした方が良いのではないかと思いますが、高浜原発の運転延長のめどがついたからか、原発の発電割合を上げるためか、火力発電所が廃止になってしまいました。

前回の原発記事では、原子力発電所が存在すること自体の危険性だけではなく、運転から生じる放射性廃棄物の廃棄から生じる危険性について書きました。

原発の危険性は、それだけではありません。

最終的には廃炉という作業が必要になります。

1基廃炉にするに、数千億円かかるとしても、国内で現在運転している原子炉の数だけ、廃炉作業が必要になってきます。

一世代のうちに複数の原子炉を廃炉にするだけでも、兆単位でお金がかかります。

これを発電コストに含めると、とても低コストとは言えないことがわかります。

しかも、廃炉した後は、ほぼ人が近づかないであろう場所ができることになります。

現在ある原発に加え、新たに原発を建設するということは、こういう人が近づかない場所を、日本中につくるということを意味します。