何やらフジテレビ叩きのような状況が出てきています。
まず、アメリカ(U.S.A)メジャーリーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手から、取材拒否を受けていることが伝えられています。
これについては、大谷選手の新居やハワイでの不動産購入などで執拗な取材をしたためと伝えられていて、これについては、どこの局でも起こりうることで、大谷選手側が取材拒否するのも無理はないかなという感じがします。
次に、最近問題になっているのが、新人の上垣皓太朗アナウンサーの容姿を先輩アナウンサーがイジッタことで、バッシングされているのです。
これについては、確かに上垣アナは年齢にしては老けた感じがしますから、イジリたくなる気持ちもわかります。
ただ本人の意志ではどうにもならないことですし、公共放送ですることかと、不快に感じる人がいるのもわかります。
同じ局の人間として、愛情をこめて、イジッテいる可能性もありますが、自分たちの後輩はもっとイケメンであってほしいというイジリである可能性や単に老けているからイジッタという可能性もあります。
個人的には不適切だとは思いますが、先輩アナの態度が気になるというより、これに対して怒りの声を上げる正義感の強い人がこれだけいるのかという方に驚きます。
ここまでは、問題といえば問題ですが、どちらも問題視されるのは、このような問題が重なり、運が悪かったという側面もあります。
そうも言いきれないのが、次の問題です。
フジテレビが、日本のプロ野球の日本シリーズの裏番組で、アメリカ、メジャーリーグのワールドシリーズのダイジェスト番組を放送したことから、日本プロ野球機構(NPB)から日本シリーズの取材証を没収されるという騒動があったのです。
詳細は、わかっていませんが、NPB側が、このような番組を放送されると、面白くないというのはわかります。
ただ、裏番組でメジャーリーグのワールドシリーズのダイジェスト番組を放送したというのが理由なら、やり過ぎではないかと思うのです。
基本的に、放送できるような内容のものなら、どのような番組を放送するかは、各放送局の自由なはずです。
問題があるならスポンサーや視聴者が離れていくだけの問題です。
番組を放送したということは、局がそのような番組を視聴者が望んでいると判断したからで、その判断はあながち間違っていないと思います。
放送内容に問題があったとすれば、放送番組審議会やJARO(日本広告審査機構)などでの審議となるわけですが、そのような放送内容の問題でもありません。
同じ野球であるのが尚更許せないのかもしれませんが、取材証の没収というのは極端な気がします。
制裁的な措置というのであれば、取材の順番が不利になったり、良い場所で取材できなくなったり、報道映像を限定するなどの措置も考えられますが、そもそも取材自体をできなくするというのは、大谷選手の取材拒否とは事情が異なります。
プロ野球は球団数が限られていて、公共性もあることや、スポーツの取材も報道の一環をなすものです。
今回の措置が、もし裏番組の放送を理由とするものであるのなら、放送する番組を選択することへの干渉として表現の自由への干渉となるだけでなく、報道の自由の前提となる取材の自由に対する大きな制約にもなるといえそうです。
NPBは、取材証没収の理由を明らかにすべきだと思います。